☆矢沢永吉☆永吉/EIKICHI(アルバム)

大きく強く、激しく優しくなりました。


01.”カサノバ”と囁いて

02.悪戯な眼

03.ゆきずり

04.DIAMOND MOON

05.PURE GOLD

06.CITY LIGHTS

07.DANCING ON THE BEACH

08.奴に…

09.し・ん・く

10.GET UP

11.I AM


◆作曲◆

矢沢永吉

◆作詞◆

大津あきら 01、03、08、

売野雅勇 02、05、11

西岡恭蔵 04

ちあき哲也 06、07、09、10


◆プロデュース◆

アンドリュー・ゴールド&矢沢永吉

◆参加ミュージシャン◆

◇アンドリュー・ゴールド/ギター キーボード コンピュータープログラミング パーカッション ベース バッキング・ヴォーカル

◇マーク・ジョーダン/キーボード

◇マイケル・ランドウ/ギター

◇マイク・ボッツ/ドラムス

◇デヴィッド・ケンパー/ドラムス

◇ケニー・エドワーズ/ベース、ギター、アコースティック・ギター ベース

◇スティーヴ・ルカサー/ギター

◇デイヴィッド・ウッドフォード/サックス

◇トミー・モーガン/ハーモニカ


遂に確立に至ったYAZAWA Styleは本作より円熟期を迎える。

前作を突貫工事で仕上げた事の反省なのか、本作はワーナー時代の盟友であるアンドリュー・ゴールドと再びタッグを組み、参加ミュージシャンも、そのA・ゴールドを筆頭にマーク・ジョーダン、マイケル・ランドウ、スティーヴ・ルカサー等、御馴染み、尚且つ豪華な顔触れには思わず懐かしさを感じてしまいそうだが、そのサウンドは不思議な事に、先祖返りをしている様な雰囲気は微塵も無く【共犯者】から築き上げてきたスタイルを、そのまま引き継いでいる辺りに、永ちゃんが自ら定めた方向性に迷いが無い事が伺える。

だが、何故だかアルバム全体を通して、かつての【E’】の様なドラマティックな仕上がりとは、ほど遠く「地味に味わい深い」作品と成っている為、1度、聴いた限りでは中々、印象深く記憶に残らないのも正直な感想である。

ただ一方で、01、09でのルカサーによる「いかにも」なギター・ソロや、多分、ランドウの物であろう02、07、08、10等のリフにソロ、その他、派手過ぎないアレンジの中でも要所要所で聴かれる凄腕ミュージシャンならではの存在感溢れるプレイに、それから外国人女性による味の有る日本語詞のコーラス等も聴き所として押さえておきたい。

そして、肝心要の永ちゃんのヴォーカルだが、終始、自然体で歌い上げる、その声は最早、達観の域に迄、至ったかの様な、今迄以上に余裕の有る貫録を醸し出しており、その辺りが「YAZAWA Styleが確立された」と個人的に印象付けられた所以である。

因みにアルバム・タイトルは「矢沢らしさを意識して作った」「だったらタイトルも『永吉』にしちゃおう」との事らしい。


  • ファンのマストアイテム度 5
  • 一般的オススメ度 4
  • 個人的評価 4.5


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