☆矢沢永吉☆P.M.9

1.WITHOUT YOU

2.ROCK ME TONIGHT

3.EBB TIDE

4.NO NO NO

5.LAHAINA

6.JEALOUSY

7.HOLD ON BABY

8.YES MY LOVE

9.NETTAIYA(熱帯夜)


プロデュース 矢沢永吉

作詞 ちあき哲也(全曲)

作曲 矢沢永吉(全曲)


YAZAWAの音楽性の全てが此処に有ると言っても過言では無い名盤中の名盤

元、東京JAPのドラマーで後に人気DJとなる赤坂泰彦氏は

中学生の頃、初めてキャロルを聴いた時「これは洋楽だ!」と思ったそうなのだが

自分は、その話を聞いて「その感覚、物凄くよく解る!!」と大きく頷いてしまった事が有る。

赤坂泰彦

何故なら、その一言がキャロル、というより矢沢永吉の音楽性を見事に表していたからだ。

「洋楽っぽい」とか「洋楽チック」では無く、唄は日本語でも、そのサウンドとリズム、メロディは完全な「洋楽」

これが、他の邦楽アーティストと永ちゃんとの大きな違いで

自分もファンに成り立ての頃に色々聴きながら

「永ちゃんの曲って邦楽臭さが全然無いな」と思ったものだった。

さて、前置きが長くなって申し訳ないが

本作【P.M.9】は、先に触れた様に

完全なる「洋楽」アルバムと断言出来る、有る意味、最もYAZAWAらしい作品である。

そのサウンドを担っているのが前々作【YAZAWA】と同じく

ボビー・ラカインドや後に永ちゃんの盟友と成るジョン・マクフィー等に加え

更に、あのTOTOのスティーヴ・ルカサーとジェフ・ポーカロという錚々たる顔ぶれで

Steve Lukather
Jeff Porcaro

正にプロフェッショナルな、そのサウンド・メイキングは、それだけでも必聴の価値有りだが

肝心の永ちゃんのヴォーカルも見事にバランスの良い仕上がりに成っているのだ。

後に聴ける極上のバーボンの様な歌声に迄は、まだ至らない物の

この頃の永ちゃんとしては最高な仕上がりなのは間違い無く

何より、この時代に永ちゃんが目指していた音楽性にピッタリとハマるヴォーカル・スタイルは

この時、確立されたと言って良いであろう。

文句の付け様が無い最高なアルバムだが

ただ、邦楽に慣れ親しんだ人の耳には、もしかしたら馴染み難いかもしれない。


因みに若い人の中にはTOTOと聞いても

「何?その便器みたいな名前」なんて思う人が居るかもしれないが(笑)

TOTOとは全員プロのスタジオ・ミュージシャンで結成されたアメリカのバンドで

TOTO

70~80年代に数々のヒット曲を飛ばしグラミー賞も獲得しているスーパー・バンドである。


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