注:このコーナーは新規のファンやファンでは無い方向けに書いております。
ファン歴がそれなりの方なら既に御存じの内容かと思うので御了承願いますヨロシク☆
夢だったレコード・デビューが現実の物と成り
遂にロック・スターに成る為の最初の一歩を踏み出した永ちゃん。
ですが、前にも書いた通り、それは同時に永ちゃんにとって新たな苦悩の始まりでもありました。
不誠実なプロデューサーとレコード会社
ミッキー・カーチスの紹介で
日本フォノグラム(現在のユニバーサルミュージック)と契約する事となったキャロルですが
当時の永ちゃん、というより殆どの日本人が「契約」という観念に馴染みの無かった時代
「(契約書に)ハンコ押せばデビュー出来る」と、言われるまま永ちゃんは判を押してしまいます。
この時の契約内容がどんな物だったのか詳細は明らかにされていませんが
端的に言うとミッキーと日本フォノグラムがキャロルから搾取出来る物だった様で
それを知った永ちゃんは「神様」とまで慕ったミッキーを殴る寸前にまで行く程に激怒し絶縁。
キャロル解散後は当然、レコード会社を移籍するつもりでいた永ちゃんでしたが
4年契約だった事もあり「まだ1年残ってる」と移籍を認めない日本フォノグラムと揉める事になります。
最終的に移籍先のCBSソニーが1千万以上の違約金を立て替える事で、晴れて契約解除。
ですが日本フォノグラムは、その後も永ちゃん、アーティスト・サイドに
無断でキャロルの新作レコードをリリースし続け
しかも、その中身は既に販売されている楽曲を「未発表音源」と偽って売り出すという詐欺商法で
この事態を重く見た永ちゃんは訴訟を起こし
その結果、キャロルの著作権、肖像権等の法的権利は
矢沢永吉と、その事務所が管理する事となり
永ちゃんの許可無しにキャロルに関する商業行為は一切、出来なくなりました。
この時、永ちゃんは法律的な必要性から
他の3人からキャロルの権利を、かなり高額な値段で買い取ったとの事です。
メンバーとの不協和音
洋の東西問わず、人気バンドが仲違いするのは、よくある話で
残念ながらキャロルも、その例外では有りませんでした。
デビュー前は同じ目標を目指し一致団結していた永ちゃん達ですが
人気が出て金銭的に潤う様に成ると、ジョニーやウッチャン達の私生活が派手になっていきます。
そんな中、永ちゃんだけはデビュー前から住んでいた川崎の風呂無しのアパートから引っ越さず
家に帰ると当時の奥方と子供を連れて一緒に銭湯に行くという慎ましい生活を続けていました。
故に金が貯まる一方の永ちゃんに対して
「矢沢は裏で金をフトコロに入れてる」
つまりはピンハネしている等の難癖が囁かれたりと
次第にメンバー間に軋轢が生じる様になってしまいます。
他にも人気が出た事でスケジュールに追われる日々に
却ってプロとしてのモチベーションを維持出来なくなった3人と
最後までキャロルを大事にしていた永ちゃんとの溝は修復不能な程に広がってしまい
結果としてキャロルは僅か2年半の活動期間を経て解散。
契約の件も含めて
この頃、永ちゃんにとってキャロルに纏わる物は
全てがトラウマになってしまっていた様です。
ファン公害
近年は以前よりも、その存在は少なくなってきている様ですが
この頃から未だに永ちゃんを悩ませ続けているのが「非常識なファン」です。
キャロルは、当時の不良少年、少女達から熱烈な支持を得ていたのは、よく知られた話ですが
そんな若者達が一堂に集まる事で客同士の喧嘩が各地で勃発。
その為、キャロルに対してコンサートホールの使用を拒否する会場が相次ぎ
この問題は永ちゃんがソロになってからも付いて回る頭痛の種の一つとなってしまいます。
ただ、ファン公害に関してはキャロル時代よりも
寧ろ、ソロになってからの方が悪化している様で
いわゆる「有名税」の一言では片付けられない酷い話も有るのですが
その詳細は機会があれば後日、改めて。
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